最もシュールな世界遺産「三重津海軍所跡」（佐賀県） | 風俗のお仕事コラム

佐賀県にある「三重津海軍所跡」は、日本初の実用蒸気船「凌風丸（りょうふうまる）」の建造に成功し、現存する国内最古のドライドックのある施設です。
ドライドックとは、洋式船の修理や整備の際に船を引き入れるための建造物。西洋では主に石やレンガで造られるのに対し、三重津海軍所のドックは伝統的な土木技術を生かして木と土で造られ、その価値の高さが注目されています。
そして２０１５年７月には明治日本の産業革命遺産のひとつとして世界遺産にも登録されました！！
ですが、世界遺産の本体は木造で雨風に耐えられないため、全て地面の下に埋められており、巷では【見えない世界遺産】として話題になっています。

遺産のすぐそばにある「佐野常民記念館」では、大型のマルチビジョンや多彩なパネル、模型、出土品などの展示で分かりやすく三重津海軍所跡の歴史をたどることができます。
予習をするなら、まずは３階のインフォメーションコーナーへ！三重津海軍所の歴史年表や概要、発掘調査の内容が詳しく紹介され、出土品として洋式船の修理に使われたボルトなどの部品や石炭、特注品と思われる海を描いた食器など興味深いものが多数展示されています。また、「ドライドック」の復元模型や原寸大パネルの展示もここにあります。常民が完成させた日本初の国産蒸気船「凌風丸（りょうふうまる）」の模型も必見です！

「三重津海軍所跡」をわかりやすく紹介するため、当時の様子をイメージしたＣＧ映像をＶＲ（バーチャルリアリティ）機器等で体感できる「三重津タイムクルーズ」を佐野常民記念館に設置しています。約１６０年前の海軍所の様子を、ヘッドフォンと3Dグラスにより迫力のバーチャルタイムクルーズが体験できます。専用の赤いボールチェアに座りこみＶＲスコープを装着すると、人、船、ドッグが次々に現れ、果ては鳥の目線で空まで飛び…幕末の三重津の賑わいを描いた映像と音声が圧倒的な迫力で流れます！驚くのはその技術！視聴者が右を向けば、右に隠れていた映像が、左を向けば、左に隠れていた映像が見えるというように、江戸時代の空間がどこまでも作りこまれています。人気スポットの為土日には行列が予想されるので平日を狙いましょう♪（所要時間約５分）

見えない世界遺産で話題の三重津海軍所跡ですが、ついに見えないものが見えてくるＶＲスコープ「三重津ウォーカー」が誕生しました。音声ガイダンスを聞きながら見どころポイントに近づくとイヤホンからガイダンスが流れ、スコープをのぞくと約１６０年前の三重津海軍所をイメージしたパノラマ画像を見ることができます！スコープを覗くと、覗いた先の光景に該当する幕末の三重津の映像が流れるのです。屋内のオキュラスリフトと異なり、遺産部分では過去と現在をその場で直接見比べることができます。ドックはもちろんのこと、空の雲まで３６０度どこを見渡してもしっかりと作りこまれた映像に感動すること間違いなし！ＶＲスコープは貸し出し無料です！※機器は水に弱いため、雨の日は利用できません。

＜基本情報＞
名称：三重津海軍所跡
所在地：佐賀県佐賀市川副町大字早津江津446-1
（隣接施設）佐野常民記念館
開館時間：９：００～１７：００
休館日：各月の最終月曜日
TEL：０９５２－３４－９４５５